顧客の側から見て、満足度の高い商品やサービスを提供していると思いますか。
顧客管理とは、顧客の個人情報や購買履歴などのデータを記録し、いろいろな角度から顧客のデータを分析し顧客の求めていることを理解し、顧客にとって最上の購入体験を提供することです。
ECサイトのニーズが高まっている現在、各社とも顧客管理をより重要しています。ECでの販売では、販売時に顧客情報を記載するため。自動的に顧客情報が集まります。しかし、集められた顧客情報をどう活かして勝ち抜くか?このことは同業他社も同じことです。つまり、同じ土俵に立って戦っているのです。成果を出す為には、CRMによる顧客情報の分析をベースに、常に顧客ニーズを捉えるマーケティングを実行できるかで決まります。
企業視点から顧客視点へマーケティング手法が変わった
近年では企業視点ではなく顧客視点のマーケティング手法が重視され始め、ユニファイドコマースと呼ばれるオンライン・オフラインを問わず、顧客にとってより良い体験を提供するマーケティング手法が注目されています。
ECサイトのニーズが高まっている(2020年における物販系のEC化率は約8%)
経済産業省の調査データによると、物販系分野のEC市場は2013年以降毎年拡大しています。2019年から2020年にかけては、コロナ禍によって巣ごもり需要や非接触の購買ニーズが高まり、デジタルシフトがさらに加速しました。
リアル店舗とECの顧客管理が上手くいかない理由
リアル店舗やECでの買い物で、次のような経験はないでしょうか。
- 店舗に足を運んだが目当ての商品の在庫がなかった
- ECで貯めたポイントが店舗では使えなかった
- 店舗で購入したばかりの商品のレコメンドが送られてきた
これらのトラブルが起きる店舗やECでは、適切な顧客管理ができていません。ここでは、リアル店舗とECの顧客管理が上手くいかない3つの理由を解説します。
顧客データを管理する環境が整っていない
顧客データを管理する環境が整っていないと、リアル店舗とECの顧客管理を成功させることは困難です。
メールやエクセルだけでデータを管理する企業が多いものの、それらのツールだけでは適切な顧客管理ができません。エクセルを使って顧客情報をデータベース化していても、更新頻度が低いと最新の情報が反映されず、トラブルの原因となります。
また、CRMツールなどの顧客管理システムを導入しても、正しく扱える人材がいないと使いこなせません。無料の顧客管理システムを導入したまま、放置状態になってしまうこともよくあるケースです。
顧客情報が一元化されてない
顧客管理が上手くいかない理由として、顧客情報が一元化されていないことも挙げられます。
ユニファイドコマースを実現するためには、リアル店舗のアンケートなどで取得した顧客情報と、ECサイトの購入時に入力された情報を統合することが重要です。情報が一元化されていないと、同一人物にもかかわらずリアル店舗とECで別の会員情報が作成されてしまう可能性があります。
リアル店舗の成功体験はECでは通用しない
リアル店舗とECは、店の世界観の感じ方や接客方法など様々な点が異なります。リアル店舗では店員の接客によって顧客一人ひとりに向けた対応が可能です。一方、ECではリアル店舗のような個別の接客はできません。
単にECサイトを作るだけでは店舗のように上手くいかない点があることに注意する必要があります。リアル店舗とECの違いを理解した上で、顧客管理を行うことが重要です。
一人ひとりの購買スタイルに合わせた顧客データ活用
リアル店舗とECの境目を感じさせない購買体験を提供するには、顧客の購買スタイルの変化を理解する必要があります。その上で、収集した顧客データを基に施策を立案することが大切です。
ここでは、顧客の購買スタイルに合わせた施策を行うためのポイントを解説します。
顧客はリアル店舗とWEB上のあらゆる情報を行き来してモノを買う
従来は、テレビコマーシャルや電車内の広告などが商品を知る主なきっかけでした。しかし、最近ではSNSやWebサイトなど、オンラインの情報で商品を知ることも一般的です。
また、検討段階でもリアル店舗とECサイトの両方で情報収集が行われます。気に入ったものを見つけた顧客は、リアル店舗またはECサイトのどちらからも商品を購入することが可能です。
このように、現在はオフラインとオンラインを自由に行き来する購買スタイルが主流となっています。
パーソナライズされた施策が価値ある購買体験を育む
顧客の心を掴むような購買体験を提供するためには、顧客データに基づいてパーソナライズされた施策が重要です。
例えば、リアル店舗で購入した商品の情報を基に、後日メールで関連商品のクーポンを発行するなどの施策が考えられます。また、ECサイトで貯めたポイントをリアル店舗の買い物で使えるようにすることも、効果的な施策です。
ユニファイドコマースを実現化する「TIS MARKETING CANVAS」
「TIS MARKETING CANVAS」は、顧客データを一元管理し、リアル店舗とECの境目を感じさせない購買体験の提供を可能にする、ユニファイドコマースを実現させるためのサービスです。
例えば、リアル店舗とECで会員情報を統合し、オンラインとオフラインを横断した顧客の行動を把握することが可能です。また、複数の販売チャネルで共通して使えるポイントを発行したり、リアル店舗とECで在庫情報を共有したりすることもできます。
顧客管理の一元化、より良い購買体験の提供など、ユニファイドコマースを実現させたい方は「TIS MARKETING CANVAS」の利用を検討してみてはいかがでしょうか。
顧客視点でオンオフ問わないマーケティング戦略を!
デジタルシフトが進み顧客の購買行動が変わる中、リアル店舗とECの両方で成果を伸ばすためには顧客管理が重要です。顧客のデータを一元管理し、最適な施策を行うことでより良い購買体験が提供できます。
「TIS MARKETING CANVAS」を利用すれば、顧客視点に立ち、オンラインとオフラインの境目を感じさせないマーケティング施策が立案できるでしょう。また、「TIS MARKETING CANVAS」ではコンサルタントによる支援を受けることも可能です。
CRMは、顧客と長期的に良好な関係を築き、顧客満足度を向上させるために無視できないシステムとなっています。では、具体的にどんな機能があるのでしょうか。
この記事では、CRMの基本機能と近年CRMに搭載されるようになってきたSFAの機能をまとめて解説します。
CRMとは 具体的な機能について
- ・顧客情報の管理機能
- ・顧客情報の分析機能
- ・顧客対応履歴の管理機能
- ・メールマガジン自動配信機能
- ・顧客サポート支援機能
- ・フォーム自動生成機能
今回は、上記の機能を以下の3通りに分けて解説していきます。また、最近ではSFA(営業支援システム)の機能を併せ持つシステムも増えているため、SFAの機能も紹介します。
- 1.管理系機能
- 2.分析系機能
- 3.顧客関係維持機能
1.管理系機能
まずはCRMの基本とも言える管理機能について、見ていきましょう。具体的には以下のような機能があります。
顧客情報の管理機能
CRMには、顧客のプロフィールやこれまでの購買履歴を一元管理する機能があります。特にクラウド型CRMは、スマートフォンやタブレットなどモバイルデバイスからのアクセスにも対応しており、必要な情報をCRMシステム上でいつでも参照でき、営業や商談、顧客対応に活用できます。
入力された情報は、活動履歴や案件情報、顧客情報、受注管理などにすぐ反映されます。これらのデータは最適化され、イベントや施策ごとの引合進捗やコスト、効果などをリアルタイムで表示できます。条件を設定し合致するデータを抽出することも、グラフを出力することも可能です。
営業担当者それぞれが営業結果を入力していくと、顧客情報が二重登録される可能性もありますが、会社名や郵便番号、メールアドレスなどのデータから登録されているデータを自動検索して顧客の重複登録を防いでくれます。また、既に入力されていた重複登録のデータを統合する機能もあります。
顧客対応履歴の管理機能
CRMシステムはクレームや顧客からの要望といった顧客とのコミュニケーション履歴を蓄積し、管理する機能を持っています。この機能によって、クレームや問い合わせの多い部分を改善したり、Q&Aを設けて問い合わせ対応の工数を下げるといった工夫が可能になります。
例えば、コールセンターなどのコンタクトセンターでは、インバウンド、アウトバウンドの電話記録を保管し、蓄積されたデータは、顧客へのスムーズな対応の強化や、対応の品質向上の為の分析に活用されます。コンタクトセンター系の機能は、CTIなどのシステムとも密接に関わっています。
顧客情報の分析機能
CRMの大きな強みとして分析する機能も搭載しています。どのような分析機能があるのか、見ていきましょう。顧客情報を分析することで、新たなマーケティング戦略や経営判断の根拠にすることが可能になります。
分析系の機能では、集約されたデータをRFM(Recency/Frequency/Monetary)分析だけでなく、アンケートのテキストマイニングなど、多角的な分析に活用できます。顧客の傾向を掴むことで、マーケティング担当者や営業マネージャー、経営者は顧客に合わせた施策を行う判断ができます。
見込み顧客の抽出機能
CRMに集積された顧客データに対しては、顧客抽出機能が使えます。顧客抽出機能は複雑な条件設定にも対応しており、これまで蓄積したデータを分析し、合致するターゲットを抽出してくれます。これを利用することで、ターゲット以外の人に対して不要なDMやメールを送る必要がなくなり、顧客満足度の向上にも繋がります。
3.顧客関係維持機能
企業はさらなる売上のため、既存顧客に対して新たなプロモーションを行ったり、製品購入後のアフターケアを行います。CRMはそのような活動を支援する機能を搭載しています。
問い合わせフォームの自動生成機能
CRMには「問い合わせフォームの生成機能」があり、顧客が問い合わせしやすい環境を提供します。問い合わせフォームから送信された情報は「Web問い合わせデータ自動取り込み機能」で各種マスター情報に自動的に反映されます。このような機能を活用すれば「少人数でも効率的な営業で売上を増強させる」「営業業務の自動化」などの目的にも使えます。
CRMには、通販業務をワンストップでサポートする製品もあります。受注受付から出荷、請求回収までの業務を一元管理する機能を搭載しているため、購入履歴や応対履歴などを考慮した対応が可能になります。
メール自動配信機能
CRMには、メールを自動配信してくれる機能がついており、いちいち顧客のメールアドレスを打ち込んで一通一通送る必要がありません。
例えば、製品に不具合が見つかった際のお詫びメールや、新商品の宣伝メールを、営業担当がいちいち送る必要がなくなり、業務の効率化にもつながるでしょう。
集約された情報を保護するセキュリティ機能
CRMには、企業の顧客資産を守るためのセキュリティ機能も標準搭載されています。利用者個人やグループが「いつ・誰が・どのパソコンで・何をしたか」という情報や「どのデータ(資料)を印刷、テキスト出力したか」といった情報が逐次記録されるため、情報流出を予防する効果が期待できます。
CRMツール(カスタマー ・リレーションシップ・ マネジメント)
製品やサービスを提供する企業が、顧客との間に親密な信頼関係を作り、購入してくれた顧客をリピーターに、リピーターからファンになるような活動を行い、顧客と企業の相互利益を向上させることを目指す総合的な経営手法である。
CRM導入により圧倒的な顧客理解が始まります。顧客視点の進化は、ここから始ま理ます。
従来の環境では、膨大なデータがツールごとにバラバラに管理され、お客様一人ひとりに向き合うことが困難でした。今この瞬間のデータと過去のデータをお客様ごとに統合。顧客を深く、直感的に理解することで、心地良い体験を生み出すことができます。
請求書・見積書・計画書・顧客情報管理・製品情報管理・在庫情報管理・販売情報管理・開発情報管理・情報共有・情報交換などデータはデータベース化が必要な業務です。
ExcelからCRMへの転換 Excleは本来の表計算業務へ
使用ソフトを「データベース型」にすることは、使い慣れた「Excel」から脱却する必要があります。情報の入力にかかる時間は、「Excel」と「データベースソフト」で変わりはありませんが、入力画面のレイアウトが変わることや、入力結果がすぐ表に反映されない(入力画面と表示画面が別の場合があります)ので戸惑いはあるでしょう。しかし「使いにくい・難しい」という批判は導入当初は必ず出ます。使い慣れたソフトが壁になる例が多いのです。導入前からこの件は理解させる必要があります。この点のみで計画が頓挫する例もあります。業務と書類別に使用するソフトを決めるべきです。業務の改革の根本的な問題ですから。
CRMへのデータの登録は、Excel」のデータをCRMにインポートすることが出来ます。データをCRMで入力せずに、Excelで入力してCRMにインポートするワークフローにするというのも方法です。状況によって使い分けても良いと思います。CRMとの接続状況とか、Excelで分散入力しているとか、より効率の良い方法を選択するで問題ありません。
例:現状の確認と目的に合わせた対応策
<例>PC関連
1:ビジネスソフト ・・・・ Excle(各種業務) Pawerpoint(提案書・プレゼンテーション) Word(各種書類・契約書) Acsses(データベース) |
2:データファイリング・・社内ファイルサーバー(データ管理ソフト) |
3:グループウェア・・・・社員間の情報共有・スケジュール管理・・・スマホでも利用可能 |
現在の社内システムでは「データベース」は使用されていません。DX推進の中心ツールは「データベース型システム」です。
●データベースソフト「Acsess」はPCにインストールされていますが、現在「Acssce」でDX推進のシステムを構築するメリットはありません。WEB対応でコストパフォーマンスの優れたシステムが豊富に揃っています。これらのシステムは「CRM=カスタマー・リレーションシップ・マネージメント」と呼ばれています。この「CRM」は1990年代から情報化社会への変換の中で生まれました。そして現在まで進化し続けています。多くのITベンダー(販売会社や製品を提供する会社)から製品がリリースされています。CRMソフトウェア市場(売上額)における4大ベンダーは、セールスフォース、SAP、オラクル、マイクロソフトでしょう。
●オープンソース化されたCRMも利用可能です。「ライセンス料無料・使用料無料」で利用できます。基本性能は各メーカー性と同等ですので、これらのソフトの利用も考慮すべきでしょう。まさに現代はDXに最適な時代と思われます。社会の高度IT化の進化とともに「CRM」は大きく進化してきています。「CRM」の機能の進化は、「顧客管理」から「請求・見積・情報共有」など幅広く機能を追加してきました。「CRMの歴史」は情報をどのように扱い、その効果がどのようにして出てきたかを知る術となるでしょう。
進化したCRM導入して顧客との関係性を高めよう!
●1990年代からスタートしたCRMは時代の要求に応えながら、現在まで大きく進化してきました。ビジネス環境も大きく変化し。品質や価格のみで消費者の関心を惹くことが難しくなってきたため、顧客との関係性の維持が大きな課題となっています。
●進化したCRMシステムを利用することで顧客との関係性を最大限に高め、自社の売上につなげることが重要になってきます。
社内におけるCRMツール運用のリソース(人手、時間)を確保しましょう。
膨大な顧客データベースの初期整備
(データベースの知識を持ち、データの加工・統合にも対応できるエンジニアの確保)
導入後のシステムトラブルへの対処
社内情報システム部門の協力を得られるのか、そうでない場合には外部ベンダー。スタッフに依頼するのかも含めて検討しましょう。
CRMシステムの機能を活用して顧客価値の最大化を!
以上、CRMとSFAの機能を紹介しました。それぞれの機能に特徴があり、関連するシステムも多岐に渡ります。しかし、共通しているのは、顧客との接点をより密接にし、そこで得た情報を社内に共有することで、顧客への価値提供を最大化することです。